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最高裁判所第一小法廷 昭和28年(れ)36号 判決 1954年4月01日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人河村範夫の上告趣旨(後記)第一点は、単なる法令違反の主張であり(日本銀行券預入令の特例の件は、帝国議会の承諾を得て法律と同一の効力を有するに至った勅令であって、所論昭和二二年法律七二号一条にいわゆる命令にあたるものではなく、同年一二月三一日を限り又は新憲法の施行と共に失効するものでないことは原判決の説示するとおりである。なお、当裁判所大法廷判決判例集二巻七号七二二頁以下、同三巻六号八三九頁以下、同六巻一号八頁参照)、同第二点は、量刑の非難で刑訴四〇五条の上告理由に該当しない。また記録を精査しても、同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって刑訴施行法三条の二刑訴法四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

(裁判長裁判官 斎藤悠輔 裁判官 真野 毅 裁判官 岩松三郎)

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